ハイブリッド・フレームワーク

ディシプリンド・アジャイル(DA)は、他の手法やソフトウェアプロセスフレームワークの強固な基盤から構成されるハイブリッドフレームワークである。DAフレームワークは、既存のソースからプラクティスや戦略を採用し、いつ、どのようにそれらを一緒に適用するかについてのアドバイスを提供する。ある意味、スクラムやエクストリームプログラミング(XP)、カンバン、そしてアジャイルモデリング(AM)のような手法は、プロセスのブロックを提供していると言え、DADはそれを組み合わせて効率的に動かすモーターであると言える。

HybridFramework

DAフレームワークの戦略の元となっているソースを以下に見ていこう:

  • スクラム.  スクラムは、デリバリーライフサイクルにおける構築時期での、チームリーダシップと要求の変更管理にフォーカスしている。スクラムは、アジャイルチームに広く共通して適用されている偉大なアイディアをいくつか提示している。
  • エクストリーム・プログラミング (XP).  エクストリーム・プログラミング (XP)は、主に構築のためのプラクティス - 継続的統合(CI)、テスト駆動開発(TDD)、ペアプログラミング、持続可能なペース、小さなリリース、シンプルなデザイン、その他諸々にフォーカスしているアジャイル手法である。XPは、個々のプラクティスが前面に出てくるかが、その多くがプラクティショナーにかなりの技術力と自律を要求する。
  • リーンソフトウェア開発.  リーン思考からアイディアを取り込もうとしているアジャイル開発者が増えている。リーンソフトウェア開発は7つの原則に基づいている:無駄を取り除く、品質を作り込む、知識を作り出す、出来るだけ遅く決定を下す、できるだけ速く提供する、チームを強化する、全体を最適化する。
  • カンバン.  カンバンは、ナレッジワーカーのための管理手法であり、ジャストインタイムでのデリバリーを強調しつつチームメンバーへの過負荷を回避している。このアプローチでは、プロセス(ここではタスクの定義から、顧客へのデリバリーまで)は可視化され、チームメンバーはキューやワークアイテムプールから作業を引き出す。
  • ユニファイドプロセス (UP).  UPは、イテレーティブでインクリメンタルなソフトウェア開発プロセスフレームワークである。ともすると重量級のアプローチとして始められることが少なくないが、実際にはとても軽量でアジャイル流に始めることが出来、特に、アジャイルユニファイドプロセス(AUP)やOpenUPという形態が存在する。DAフレームワークは、UPからいくつか重要なガバナンス戦略を採用し強化している。
  • アジャイルモデリング (AM).  AMは、ソフトウェアベースのシステムのための、効果的なモデリングと文書化のためのプラクティスベースの手法である。AMは、他のベースプロセスにカスタマイズして入れ込むことが出来る戦略のソースとして成り立つように、アーキテクチャが検討されている。例えばDADフレームワークはこれを効果的に採り入れている。DAにおけるAM戦略の適用例としては、初期の要求とアーキテクチャのビジョン化、ジャストインタイムのモデルストーミング、継続的な文書化その他が挙げられる。
  • アジャイルデータ.  アジャイルデータ(AD)手法は、ソフトウェアシステムのデータの側面に関して、ITプロフェッショナルが様々な状況で効果的に共同作業するための一連の戦略を定義している。進化的/アジャイルデータベース開発のプラクティスには、データベースプラクティス、データベースリグレッションテスト、アジャイルデータモデリング、継続的データベース統合が含まれる。
  • エンタープライズ手法.  DAは、エンタープライズIT手法(Scaled Agile Framework-SAFe-や、エンタープライズユニファイドプロセス-EUP-)からの戦略を適用することから始まっている。これらの戦略は、エンタープライズアーキテクチャやプロダクト管理、ポートフォリオ管理、運用とサポート、リリース管理、そしてその他の重要なITの専門領域を取り扱っている。これらは、DAのエンタープライズ対応の哲学に反映されている。
  • 他の手法.  DAは、以下の手法からそのテクニックやプラクティスを採用している:動的システム開発手法(DSDM)、フィーチャー駆動開発(FDD)、Evo、アウトサイド・イン開発(OID)、クリスタル・クリア。
  • 他のフレームワーク.  本フレームワークのリリース2.0では、ITIL、COBIT、TOGAF、DAMAから戦略を(少量だが)抽出することから始めた。
  • アジャイル開発プラクティス.  特定のアジャイル手法に紐付かない多くのプラクティスが、アジャイルコミュニティの中で開発されてきたが、DAはそれらの多くを推奨している。

アジャイルそしてリーンソフトウェア開発の最も大きなアドバンテージのひとつは、あなたが利用出来る価値あるプラクティスやテクニック、そして戦略が豊富にあることだ。それはまた、DAフレームワークのような何かがなければ、何を選択し、それらをどう一緒に使えば良いのか知ることが難しく、大変なチャレンジになってしまうということでもある。DAフレームワークは、いわば”プロセスの重量挙げ(heavy process lifting)”の如く、これらの偉大なアイディアのすべてを一緒に使う様々なやり方を提示しているが、このことであなたは実際の仕事の現場で、利害関係者にとって価値あるソリューションを構築することを可能にしているのだ。

オリジナル: A Hybrid Framework
http://www.disciplinedagiledelivery.com/hybridframework/
(翻訳:藤井智弘)

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